目次
1.普段の健康チェックで重要なのは何?
普段から、うんちの回数を把握しておくのも大事だが、どんなうんちをしているのかを見るのはもっと大切。ここでは犬のうんちの様子とその回数についてお伝えしていきます。
1-1.1日のトイレの回数は何回が正常?
犬が1日にするうんちの回数は個々で違います。比較的トイレの癖がよいと言われている日本犬なんかは成犬になると2日に1回の子も結構います。だいたいは、1日2回~3回です。うんちの形がちゃんとあり、硬さも普通の状態で便の回数が多くなるのは、もしかするとドックフードに原因があるかもしれません。犬はもともと、肉食のため腸が短く、穀物類の消化には向きません。ドッグフードの原材料の一番最初に表示されているのが小麦やトウモロコシなどの穀物類であれば、その栄養を吸収しきれずにうんちとなって排泄している可能性はあります。一度、お肉がメインのフードに変えてみると良いです。
1-2.下痢の種類とは?
便の回数が多くなると軟便・下痢になることはあります。下痢にも種類があります。
【大腸性の下痢】
うんちの回数が増えると大腸で下痢になっている場合が多いです。ゼリー状の様な粘液便がよく見られます。出口に近いため、出血も目立ちやすく「血便だ!!!」と慌ててしまう方も多いのですが、案外大腸性の下痢からの出血は大事に至らないことが多いです。犬本人もケロッとしていることが多いです。
【小腸性の下痢】
うんちの回数はあまり増えません。水様便になりやすく、一度に出る量も大量です。また、小腸で出血した場合は深刻な病気も多いです。この場合は、どす黒い色の便になり、犬本人も元気・食欲が消失することが多いです。
1-3.血便で怖い主な病気
【パルボウイルス】
ウイルスが原因の病気で激しい嘔吐と特徴的な水様性粘血便を伴います。死亡率の高い最も怖い伝染病です。
【システンバー】
ウイルスが原因の病気で結膜炎、鼻水、血便を伴う下痢などが続発する。末期ではウイルスが神経系に達し痙攣や麻痺などの神経症状を示し死亡する。死亡率は90%と非常に高い。
【急性膵炎】
人の脂っこい食べ物の誤食など大量に脂肪を摂取した後や糖尿病がもとで発症をするケースがあり、嘔吐、出血を伴う下痢、脱水、食欲廃絶、元気消失、背中を盛り上げて猫背の様な姿勢をとり、腹痛のサインをだす。最近では、人間用の脂っこい食べ物以外にも犬用のジャーキータイプのおやつを食べすぎたことで急性膵炎になることもあります。何度も続く下痢、嘔吐があったら要注意です。
1-4.腸内環境が悪く便の回数が増えることもある。
腸内環境というのは善玉菌、悪玉菌のバランスのことです。善玉菌が多いと腸内環境は良く、排便も正常にされるが、悪玉菌が多いと便秘になったり、軟便になったりと便の回数が増えることがあります。腸内環境を整えてあげることによってうんちの回数が戻ることもあります。
1-5.まとめ
排便は犬の健康状態を見るのにも重要なことですし、どんな便をしているのかを見るのもとても重要です。普通便なのに回数が多いというときは、食事を見直してみることも大事です。また、便の回数が減ったからと言って即、便秘だとは言えません。排便ポーズをとっても便が出なければ便秘の疑いは強いが、食欲不振が続き便が出来てない場合も多いです。便秘では前立腺や会陰ヘルニアなどが原因の場合もあります。慢性的な場合は、獣医さんに一度相談してみて下さい。
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