1.犬の便秘・宿便は危険?
皆様は、毎日愛犬の便のチェックをしていますか?犬も人間と同じように便秘をすることがあります。愛犬の様子を見ていて、便の回数が少なかったり便をする際いきんでいるようなら便秘になっているのかもしれません。毎日排便していた愛犬が1日でも排便しないと飼い主様は心配になりますよね。犬の排便回数は個体差があり一概にはいえませんが、3日以上続くようなら注意が必要です。便秘が長く続くと、体内に滞った宿便から発生した有害物質が血液と共に体中に行き渡ります。その有毒物質がガンの原因になるなど、宿便は万病のもとといわれています。便秘だからと安易に考えのは、危険です。
1-1.愛犬が便秘になったら?
犬が便秘になる原因はいろいろありますが、排便が2日に一回程度でも、愛犬につらそうな様子がなく普通の生活が送れているようであれば、あまり心配されることはないでしょう。食欲もあるようでしたら、それは病気ではなく水分不足・運動不足・ストレスが原因だと考えられますので、愛犬の生活環境を飼い主様が見直すことが必要かもしれません。
便秘がずっと続くような場合は危険です。ものすごく硬くて太い宿便が大腸に固着し、愛犬自身の力では排出できなくなることがあります。慢性的に便秘が起こるようであれば、療法食ドッグフードの高繊維食を愛犬に食べさせるという方法があります。高繊維食は、消化性が高い原材料を使用し食物繊維の含有量が高く調整されています。緩やかに効く下剤を処方してもらうという方法もあります。 いずれも動物病院でご相談ください。
1-2.犬の便秘・宿便は、病気のサイン?
犬の便秘の原因には、以下のようなものがあります。
【犬の便秘で考えられる主な原因】
- トイレ時間が不十分(お散歩のときにしか排便をしない子の場合)
- 運動不足による便秘
- 食生活からの便秘(低品質のドックフードや水分不足など)
- 誤飲した異物が腸を詰まらせている
- 肛門周辺の毛が固まり肛門を塞いでしまい排便を妨げている
- ストレス
- 老化
犬の便秘の原因は、お家で改善できるようなものもありますが、中には重大な病気のサインとして便秘の症状があらわれることがあります。
【犬の便秘で考えられる病気】
- 下半身のケガ
- 骨盤の骨折
- 肛門嚢炎
- 会陰ヘルニア
- 前立腺肥大
- 脊髄の異常
- 甲状腺機能低下症
また、下剤や浣腸で宿便を取り除き、食生活や生活環境を見直すことで改善できる便秘なら良いのですが、症状が進行して腸が拡張したままになる「巨大結腸症」という状態にまでなってしまうと、生涯排便のためのケアが必要になります。
【参考記事】【意外と知らない!?】犬の便秘に効く食べ物は何が良い?
1-3.おわりに
愛犬を守ってあげられるのは、飼い主様です。犬の便秘は、大きな病気が隠れている場合もあります。しばらく様子を見ても良いのか?早急に受診した方が良いのか?判断するのは、飼い主様なのです。愛犬のちょっとした変化にも早く気づいてあげられるよう、日ごろから尿や便のチェックをしっかり観察していきましょう。
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