1.老犬の病気って?
1-1.老犬とは
犬の個体差があるので何歳から老犬といえるものではありませんが、“基本は7歳ほどからシニアステージに入る”と言われます。小型犬、中型犬は大型犬に比べると成長が早く成長期も早くシニア期に入るのも遅いと言われています。反対に大型犬は成長が緩やかで成犬になるのも少し時間が掛かりますがシニア期に入るのは小型犬や中型犬に比べて少し早いと言われます。
小型犬では9歳~11歳、中型犬では8歳~9歳、大型犬では7歳~8歳が人間でいう60歳位にあたると言われているのです(換算方法はいくつかありますのでその1つを使用した場合)。ただ、免疫力の低下や新陳代謝の低下を考えると一般的に7歳前後からシニア期に入り、シニア用のフードを与える事が多いようです。シニア期の愛犬は成長期(子犬)や維持期(成犬)に比べて健康管理には十分気を付けてあげなければいけません。
犬の3大死亡原因と言われる「ガン」、「心臓病」、「腎臓病」に注意をしていきましょう。と、いっても病気は健康だった子にも訪れてしまいます。早期発見が出来れば治したり病気の進行を遅らせたりする事が出来るのでいち早く病気の兆候に気が付いてあげましょうね。
【参考:犬の3大死亡原因 関連記事】
→ 犬とタンパク質の関係。腎臓病やその他アレルギーにも影響?
1-2.老犬が掛かりやすい病気とは
循環器系の病気
- 心臓病
- 白血病
- 尿毒症
泌尿器系の病気
- 腎臓病
- 膀胱炎
- 結石症
消化器系の病気
- 歯周病
- 虫歯
- 肝臓病
- 肛門嚢炎
内分泌系の病気
- 糖尿病
- 甲状腺機能低下症
- 副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)
筋骨格系の病気
- ヘルニア
- 関節炎
感覚器系の病気
- 外耳炎
- 白内障
- ドライアイ
神経系の病気
- 認知症
- 小脳障害
呼吸器系の病気
- 咽頭炎
- 気管支炎
- 肺炎
老犬になるとこれらの病気のリスクが一気に高まります。
肥満も病気になるリスクが高くなってしまいます。犬はシニア期に入ると運動量が減り、新陳代謝も悪くなります。必要なエネルギー量も成犬時に比べて減っています。ご飯の量、散歩の量、おやつの量の調整をして適正な体重維持を心がけましょう。
1-3.まとめ
上記の病気は定期的な健康診断で分かります。シニア期に入ったら半年から1年に1度の健康診断で病気の早期発見が出来ます。初期症状のない病気もありますのでなかなか病気の判断は難しいですが健康診断以外で家で出来る事と言えば、目、口、耳のチェックを行い以上がないか確認します。その他にはご飯や散歩の様子、元気があるか、咳が出ていないか、排便や排尿のチェックをして少しでも早期発見できる要素を作りましょう。ブラッシングも愛犬との大事なコミュニケーションです。特に老犬は頭と体を動かす事で脳と体に適度な刺激を与える事が出来ます。体調の変化なども気が付きやすいので日ごろからコミュニケーションを取るといいですよ。
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