愛犬が頻繁に「伸び」をするようになったら?
実は犬の伸びのポーズには「意味」があります。犬の祈りのポーズが代表的といわれていますが、ほかにも病気のサインなども!?もし愛犬が伸びや祈りのポーズをしていたら痛みを我慢しているのかもしれません。
そこで今回は、愛犬が伸びをしたときに考えられる病気の症状や対策についてお伝えしていきます。
目次
1.犬の伸びに隠れた意味とは?
1-1.伸びと祈りのポーズ
犬がする「伸び」は、“プレイバウ”という遊びに誘うときの格好と、“祈りのポーズ”という飼い主に気持ちを訴えている格好があります。基本的に犬は痛みに強い特徴があるのですが、祈りのポーズをするとき、これは飼い主に対して痛みを伝えている格好でもあるのです。ただ、プレイバウとの見極めが難しいという事もありますので違いを把握する必要があります。
プレイバウ・祈りのポーズ・痛みの表現の違い・見分け方は?
祈りのポーズは伏せの姿勢のお尻を上に持ち上げたポーズです。このポーズは他の犬や飼い主さんと遊びたいよ、構ってよという時に行うプレイングバウと言われるポーズと似ています。
一方で、もし人や犬を前にこのポーズをとっていてしっぽをピンと高く上げていたり振っている時は、遊ぼうよというサインですので問題ありません。また、尻尾を振ったりする事なく、股に挟まった状態でポーズを取っていたりする事も多くみられます。
ただ、対象物がないのにこのポーズを取り、しっぽが垂れている場合には痛みを我慢しているサインですので、愛犬の体調不良に気が付いてあげて下さい。
なお、祈りのポーズをした後に、部屋の隅で丸くなり、辛そうにしている事があるときもありますが、この傾向が見られたときも、一度獣医さんに相談するようにしましょう。
1-2.腹痛の我慢と病気の可能性
犬がする伸びの様な祈りのポーズは、腹痛を我慢している時に行われることが多いです。犬は基本的に痛みを我慢してしまう事が多い動物なので、このように痛みを伝えている場合、非常に辛い思いをしていると考えられます。 また、祈りのポーズで伸びをしている場合、何かしらの病気が隠れている場合もあります。
膵炎と胃捻転
これらのポーズを取るうえで多いとされる病気は膵炎と胃捻転と言われています。すい臓に炎症が起こる「膵炎」や、胃の捻れが起こる「胃捻転」などの病気を起こしている可能性があるため、祈りのポーズは決して軽視しないように心がけることが大切です。
【膵炎】
膵炎の初期では診断が難しく、血液検査や超音波などを使用しないと他の胃腸炎などと区別がつきにくいのですが、慢性と急性があり慢性の場合には下痢や嘔吐が長期に続きます。急性の場合には突然激しい痛みに襲われてしまいます。膵炎の場合にはまずは病院で内服治療を行い、食事療法が必要となります。糖質の多い食材は膵炎に負担をかけるため、おやつなどを控え糖質の少ないフードに変える必要があるのです。
膵臓は一度病気になると治りません。常日頃から糖質の多い食材を控えてあげましょう。サプリメントの併用や手作りフードも愛犬の膵炎の重篤化を抑えるのに有効です。ただ、手作りフードの場合は通常のインターネットなどに公開されているメニューではなく糖質を抑えたものにしてあげてくださいね。
【参考】※犬用サプリメント※
【胃捻転】
これは字のごとく、胃がひっくり返ってしまった状態です。この胃捻転を引き起こす原因が胃拡張、食後すぐの激しい運動などが考えられます。胃拡張は胃が拡大した後に腸と絡み合ってしまいます。そして胃に食べ物が入っているうちに激しい運動をすると食べ物が入って少し重い胃が右へ左へ動き、ねじれた、絡まったなどしてしまうケースがあるのです。
大量のよだれがでたり、吐こうとしていたり、水を大量に飲む場合には注意です。犬の胃には食後2時間ほど食べ物が残っています。散歩や運動をする場合には食前か、食後2時間以上たってから行ってあげましょう。
病気の発見が遅れ、さらに辛い症状を引き起こしてしまうことがないように、飼い主さんがこまめにチェックして動物病院に連れて行ってあげることが大切になってきます。
なお、既に腹痛トラブルにかかってしまいお悩みの際は「犬が腹痛で震えもある時はどうすれば?原因は“ご飯”にも?」という記事が参考になるかと思いますので、よろしければご覧ください。
1-3.運動不足で体がなまっている可能性も
犬が伸びを多くする時には、人間でも同様に体が硬くなっている、運動をあまりしていないことが多くなってきた、などが原因になることがあります。また、腰への負担が大きくなってしまうと、負担を軽減してコリを解消するために、伸びを多くする、ということもあります。
このあたりは、犬それぞれによって、ずいぶんと違うところですが、自然と日々の生活の中で負担を減らしたいと思っていると、そのような動きを多くすることが目立つようになります。
もし、犬が伸びを多くしてしまっている時には、何か飼い主の方が生活習慣で変わっていることはないのか、という事を一度、チェックしてみるようにしてください。そうすれば、原因と思われることが何か思い浮かぶことも珍しくありません。犬の生活習慣で何か病気の可能性があると思われる場合、伸びが多くなっているケースもあります。
1-4.まとめ
犬の祈りのポーズはとても可愛らしいのですが、犬の「痛い」のサインなんです。愛犬は「痛い」と声を発する事は出来ません。もし対象物もなく祈りのポーズをしていたら愛犬のどこが痛いのかを確認して早めに病院へ連れていきましょう。
普段と違う習慣が見られる時には、病気の可能性や、なにか思い当たることがある場合もあります。
飼い主の方が十分にケアをしてあげるようにすることで、症状を解消することができますので、ぜひ普段からのスキンシップをとって、愛犬の変化に気を付けるようにしてあげてくださいね。
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